今回は、秋の旬な野菜「かぶ」の栄養についてのお話です(^^)

かぶの旬は3～5月の春と、10～1月の秋。
春物はやわらかく、秋物は甘みが強くなるそうです(^^)

かぶの品種は非常に多く、直径5cm程の「小かぶ」から、直径15cm以上の京都の千枚漬けに使われる「聖護院かぶ（聖護院かぶら）」まで大きさも様々で、赤かぶや黄かぶ、形も丸いものや細長いものまでバラエティに富んでいます。

そんな「かぶ」のよく食べているあの丸くて白い部分は、なんと根の部分です。

根の部分のほとんどは水分ですが、ビタミンC、カリウムなどが含まれており、

一番注目すべきは「消化酵素アミラーゼ」が豊富なこと！

消化酵素アミラーゼは、でんぷんを分解し、胃の消化をスムーズに進め、食べ過ぎによる胃もたれや胸やけを解消してくれる働きがあります。

ただし、酵素は加熱処理をすると効力が失われるので、マリネやサラダ、和え物などにして生で食べるのがオススメです。

そして、葉の部分は根の部分よりも栄養価が高くなっています。

根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜に分類され、

ビタミンC、カリウム、カルシウム、葉酸など、どれも根よりも多く含まれています。

また、葉には、根にはない優秀な栄養素が豊富！

その①β-カロテン

強力な抗酸化力を持ち、必要に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても働きます。

β-カロテンは、熱を加えた方が吸収されやすく、油と一緒に摂取することで、さらに吸収率がアップします。

その②ビタミンK

血液を凝固させ出血を止まりやすくしたり、カルシウムが骨に沈着するのを助けて骨の形成を促す働きがあります。

他には、かぶや大根や白菜、ブロッコリー、キャベツ、わさびなどはアブラナ科に属していて、「グルコシノレート」という成分と「ミロシナーゼ」という酵素が含まれています。

すりおろしたり、細かく切ったり、噛んだりすることで野菜の細胞壁が壊れることではじめて、「グルコシノレート」が「ミロシナーゼ」によって加水分解されて、「イソチオシアネート」が生成されます。

「イソチオシアネート」は、ツンとする香りや辛味・苦味のもととなる成分です。

抗酸化作用によるガン予防や動脈硬化予防、

殺菌作用による風邪やインフルエンザの予防、口内炎など口の中の炎症の抑制、

代謝を高める働きによる体内のカロリー消費、脂肪燃焼を促すなどの様々な効果があり、

注目を集めています。

大根をすりおろしたりすることで、こんなにも効果が期待できるので、

大根おろしなどにして食べるのは正にうってつけと言えます(^^)

また、前述のアミラーゼは、唾液にも含まれています。

唾液は食物が口に入ることで、反射的に口腔内にある唾液腺から分泌されます。

ここで重要なのが、食物は噛んで細かくした後、唾液と混ざって飲み込まれ、胃に入りますが、胃の中は胃液によって酸性の環境になっています。

しかし、アミラーゼは酸性の環境ではうまく働かないので、食物が胃に到達するまでのわずか30～60秒の時間がアミラーゼの勝負時です(･`д･´)

消化効率をアップさせるためには、よく噛んで細かくし、できるだけ口腔内で唾液と混ぜることがポイントになります。

イソチオシアネートもアミラーゼも、どちらもよく噛んで効率よく摂取しましょう！

《かぶの保存方法》

葉が根の水分を吸って根がスカスカになってしまわないように、まずは葉の部分を根元から切り落として葉と根を分けます。

それぞれ、水で湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。

冷凍する場合は、根は水でさっと洗って水気をペーパータオルで拭った後、皮をむき、ラップで包んでポリ袋に入れて冷凍庫へ。

葉も使いやすい長さに切って、ポリ袋に入れて冷凍庫へ。

だんだんと気温も下がってきて冬が近づいてきました。

食事の面からも体のサポートをしていきましょう(*^^*)