まだまだ寒い日が続いており、なかなか散歩に行くのも億劫なこの頃(´_ゝ｀)

そんな日には室内で出来る無酸素運動のスロトレがおススメなので、今回はスロトレのお話しです(´∀｀)ノ

ウォーキングなどの有酸素運動に対して無酸素運動は、その名の通り酸素を使わない運動です。

酸素を使わないとはどういうことなのか？

有酸素運動は、酸素を使って糖や脂肪を燃やしてエネルギーの通貨とも言われているATPを産生します。

一方、無酸素運動はグリコーゲンをエネルギー源とし、酸素を使わずに乳酸に分解して、ATPを産生します。

瞬間的に大きな負荷をかける筋トレなどが、これにあたります。

一時的に大きなエネルギーを生み出しますが、短時間しか持続できないのが特徴です。

無酸素運動で得られる効果

筋肉量を増やす目的であれば、無酸素運動が効果的です。

筋肉量は加齢とともに減っていきます。

歩行速度が遅くなったり、握力が低下したり、日常生活において様々な症状が現れてきます。

日常生活に支障が出るほど筋力が低下した状態を「サルコペニア」といいます。

サルコペニアがさらに進むと、運動機能が低下し、立ったり歩いたりする移動能力が不足したり、衰えた状態の「ロコモティブシンドローム」につながります。

また、身体的、精神的に衰え、介護が必要な状態の手前の「フレイル」になりやすくもなります。

残念ながら有酸素運動だけでは、筋肉は増えません。

健康を維持していく上で、筋トレは重要な課題です。

とはいえ、筋トレを始めるにしても、どんな筋トレをすればいいか分からないし、

急に始めると筋肉や関節を痛めかねません。

そこで、運動が久しぶりの方や高齢の方でも実行できる「スロトレ」がおススメです(^^)

スロトレとは「スロートレーニング」のこと。

軽い負荷でもゆっくりやることで、一般的な筋トレと同じ効果を期待できるトレーニングです。

そもそも筋肉を増やすには、ある程度の負荷が必要です。

筋トレなどで筋肉に負荷を与えると、筋繊維の一部が破断されます。

その後、約48時間～72時間程度で、筋肉が修復されます。

その際、筋繊維が以前より太く修復されるので（「超回復」といいます）、結果として筋肉量が増えていきます。

バーベルなどで、一回で持ち上げられる最大重量を1RM（1 repetition maximum）といいますが、筋肉を増やすには、通常65％1RM以上の負荷が必要とされています。

なのに、軽い負荷で筋肉を増やせるとはどういうことでしょう。

スロトレでは、負荷を30％1RMまで下げても筋肉量が増えることが実証されています。

これには、「筋肉の発揮張力を維持する」ということが重要になってきます。

発揮張力を維持する状態とは、筋肉の力を抜かずに動作を続けるということです。

力を抜かないことで血流を抑制し、酸素不足の状態をつくります。

ゆっくり動かすことでこれを維持、繰り返すことで疲労を感じ、筋肉はあまり力を出していないのに、あたかも重い負荷がかかっているように錯覚させます。

この錯覚により、筋肉を修復しようと働き出すんです。

スロトレ

自身で手軽に始める場合は、スクワットがおススメです。

①足を肩幅に広げ、つま先をやや外側に向けて立つ

②息を吸いながら、椅子に座るようなイメージで、太ももがなるべく床に平行になるように4秒かけてゆっくり腰を落とす

③息を吐きながら、4秒かけてゆっくり立ち上がる

　★★★ポイント★★★

終始筋肉に力が入った状態を維持するということが大事なので、

膝を伸ばし切ったり曲げ切ったりしないことが重要です。

完全に伸ばしてしまうと、その際に負荷が逃げてしまいます(._.)

１セット６～１０回、１日２～３セット行うと効果が期待できます。

ですが、長く続けることも大切なので、初めは無理せず自身のペースでやってみましょう(^^)

また、毎日やる必要はなく、約48時間～72時間程度で、筋肉が修復されるので、

２～３日に１回のペースが良いとされています。

このスクワットちょっとキツイなぁと思われる方は、

椅子を使って立ち上がったり座ったりすることからチャレンジしてみてください(^^)

この際も、ゆっくり行うことと、立ち上がった時に膝を完全に伸ばさないよう気を付けましょう。

他にも、通常の腕立て伏せやバックエクステンション（背筋）をゆっくりやることで、より高い負荷をかけることができます。

スロトレを含め、筋トレは前述のフレイルなどの予防の他にもメリットがあります。

骨格筋が収縮される際に分泌される生理活性物質を「マイオカイン」といい、細かく分類すると、100種以上にものぼります。

マイオカインの代表として「IL-６（インターロイキン-６）」という物質があります。

IL-６は白血球からも分泌されますが、この分泌に異常があると、炎症を促進し悪影響を与えます。

一方、筋肉由来のIL-6は、糖の分解を促進するなど糖代謝に深く関わっていて、血糖値を安定させます。

また、筋肉自体の新生を促す働き、血管、臓器などにも作用し、炎症を鎮静させる働きもあります。

他にも、骨の形成を助ける物質があったりと、マイオカインは健康を保つ上で重要視されています。

筋トレは、老化防止にもなり健康にもなる！

スロトレは器具を使わずに、自宅で好きな時間にできるので、健康生活のスタートにお試しください☆